高田米治郎が”日々”の出来事や読んだ本について感想文を書きます。


by l-cedar
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屍蘭

「屍蘭 新宿鮫Ⅲ 大沢在昌著 光文社文庫」を読んだ。

米治郎の推薦度 ☆☆☆

三作目は、今までの2作とはまったく違う毛色である。
物語は、鮫島の大学の同期、国税庁の”滝沢”と新宿のホテルで
ある男の張り込みから話は始まる。
そして、新宿の高級コールガールの元締めの変死事件、
しかし、死因が特定できず、殺人かどうかはわからない。。
血管が詰まって死んでいて、血管が詰まる原因が究明できない。
それと同時進行で、”須藤あかねビューティクリニック”の
女社長”藤崎綾香”が中央アルプスのふもとにある病院にいる
”須藤あかね”を見舞う、彼女は22年間眠り続けている。
そして、”おばちゃん”こと”釜石クリニック”の看護婦”島岡ふみ枝”。
”綾香”と”おばちゃん”の人にはわからない”綾香”が子供の
ときからの関係。”おばちゃん”は編み棒に”あるもの”を塗りつけて、
”綾香”を遮る者を排除する。そして、”釜石クリニック”の裏の顔、
”胎児売買”。それを突きとめた鮫島に”綾香”は政治力を使って、
警視庁の内部に罠をはり、鮫島は”殺人”と”汚職”の罪を着せられ窮地に陥る。
やがて、国税庁査察官”滝沢”がホームから転落し、電車にはねられて
死ぬ。近くには”おばちゃん”が・・・。
”おばちゃん”の魔の手は、”綾香”を追う”鮫島”に向かう。

なんで、同じ人が、同じ主人公でこんな話が書けるのかと思うほど、
前の二作とは、全く違う展開、全く違う話である。
”おばちゃん”が殺人を犯すために、目黒駅から白金を訪れ、
高級スーパーで買い物をする件は、普通の中年女性の感じで
面白い。
そして、”綾香”と”おばちゃん”の関係は切なくて、見事な描かれ方である。
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by l-cedar | 2007-12-29 15:58 | 感想文