高田米治郎が”日々”の出来事や読んだ本について感想文を書きます。


by l-cedar
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スギハラ・サバイバル

スギハラ・サバイバル 手嶋龍一著 新潮文庫」を読んだ。

米治郎の推薦度 ☆☆☆

前作、ウルトラ・ダラー
の続編。
前作同様、すごい小説だ。
主人公は、もちろん、東京支局ラジオ特派員、スティーブン・ブラッドレー、
実は英国諜報部員。彼は、前作で、やりすぎた為、
「任地、東京を離れ、任国は離れることなく、待機せよ」
との命を受け、金沢で蒔絵師の弟子となっていた。

ポーランドの王都、クラコフ、そこの欧州最大のユダヤ人街、
カジミエーッシュに住むアンドレイは、
ナチスドイツの魔の手から逃れるため、リトアニアから神戸へ。
神戸で、アンドレイは、カジミエーッシュに住んでいた美少女、
ソフィーに再会する。さらにアンドレイは、神戸で、日本人の
孤児、雷児に出逢う。
そこで、アンドレイ、ソフィー、雷児は永遠の友となる。
アンドレイ、ソフィーは親の考え方で、
アンドレイは、アメリカへ
ソフィーは、満州を目指し、上海へ。
雷児は永遠の友、アンドレイとの約束、
「ソフィーを守ってくれ」を果たすため、
靴磨きで貯めた全財産を叩いて上海へ発つ。

スティーブンのアメリカの友、マイケル・コリンズ。
片や、英国諜報部員、片やアメリカ捜査官。
彼らは、シカゴ穀物市場で、儲けている
人物に注目する。金融市場に起きている
異変、9・11で大儲けした人物。
それは・・・・・。
そして、二人は、リトバニア日本領事館公使、
杉原千畝氏に救われた人たちの壮大な物語を知ることになる。

手嶋さんらしいインテリジェンス小説である。
スパイ小説ではなく、インテリジェンス小説との主張だ。
スパイとインテリジェンス、同じようでいて違う職業。
杉原千畝氏は、最高のインテリジェンスオフィサーだった
との氏の見解、それが戦後のアメリカ経済にもたらせた影響。
そう、杉原千畝氏が救った6千人のユダヤ人たちが
如何に戦後世界を動かしたか、との仮説(?)に
基づいて書かれた小説である。
前作同様、最後まで飽きさせない。
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by l-cedar | 2012-11-07 09:00 | 感想文