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高田米治郎が”日々”の出来事や読んだ本について感想文を書きます。


by l-cedar
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弥勒の掌

「弥勒の掌 我孫子 武丸 著 文春文庫」
を読んだ。

米治郎の推薦度 ☆

オビに釣られてしまった。

表は
”謎の新興宗教 《救いの御手》を追え!
空前絶後の驚きを編集部完全保証!!”

裏は
”最終章・284頁をお読みになったときのあなたの衝撃が、
そして、ラスト7行に辿りついたときのあなたの茫然自失ぶりが、
まるで目に浮かぶようです。”

さらに
”あらかじめ申し上げておきます。
本作は、刑事と教師が足を磨り減らして怪しげな宗教団体に
迫ってゆく社会派捜査小説であると同時に、読者を罠にはめようとする
壮大な企みが隠された作品でもあります。
どうか注意深く、慎重に、身構えて読みすすめてください。
それでもなお!必ずや前代未聞の驚きを味わっていただけることを、
私たちは保証します。
迫真のリアリティ、サスペンス、そして謎解きの美しさ。
これが、現代ミステリーの到達点です。”

と、ある。

ミステリーが好きで、このオビを読んだら、読まないわけにいかないだろう。
しかも、そんなに厚くない、292頁で終わりである。

正直に言う。
284頁までは、一生懸命読める、どんどん読める。
速い展開で、登場人物の描写もわかりやすいし、
状況の表現もわかりやすい。

しかし、284頁、確かに”衝撃”はあった。
だが、違う意味の衝撃だ。
オビで、米治郎、ものすごく期待したが、
「えっ、そういう展開、そういうやり方って、ありなの?」
小説として、ちょっと、卑怯な展開である。
茫然自失というより唖然という感じだった。

なんか、絶賛するほどのものでもなかったので、”☆”である。
by l-cedar | 2009-11-21 18:26 | 感想文