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高田米治郎が”日々”の出来事や読んだ本について感想文を書きます。


by l-cedar
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全てはユーロに始まった

ある雑誌のコラムからである。ユーロが世界経済を
揺るがすパワーを秘めているそうである。
これが急速に進展すると、第2次大戦後、ドルを
中心としたアメリカ中心の世界が変調をきたすと
思われている。
ドルの力が急速に落ちている。アメリカはもちろん、
延焼を免れない各国の協調で落ち着きを取り戻しては
いるが、ユーロのおかげで不安定になっているのは
変わりようがない。日本の外貨準備高は、中国に次ぐ
世界第2位の1兆79億ドル(08年2月末、財務省統計)
ある。ところがその大半はドルの米国債で、金での
保有高は2.3%前後に過ぎず、日本人が営々と築いて
きた国家資産が激減する懸念が現実のものとなって
きている。為替相場といえば、対ドルを中心にしか
考えない日本、結局、ドルと同じエレベーターに
乗っているだけであるから、対ユーロでの円の価値が
下がることはわからないのも当然であるが、一緒に
下がれば怖くないと、冗談では言っていられない
状況である。
アメリカは基軸通貨ドルの世界経済の仕組みを
維持するためにアフガニスタンからイラクへ転戦した。
当時のフセイン大統領が原油取引の通貨をドルから
ユーロに切り替えたことがひとつの理由だった。
湾岸諸国が右へ習えして、その仕組みが崩れれば、
ドル体制が揺らぐことが避けられないからだった。
しかし、今、世界の石油原産国は、ユーロでの
支払いを求めている。
最大の産油国であるサウジアラビアはドル建てを
堅持すると表明するほど、ドル体制は不安定だ。
地球規模での経済原理が働いて、マネーフローが
均衝を取り戻すまで金融不安はおさまらない。

ざっとこんな話である。日本は、ヨーロッパへ
旅行する人しか対ユーロは見ていない人が多い。
輸出企業も、もちろん、対ユーロは見ているが、
中心は対ドルだ。日本もすべてのことにおいて、
アメリカへ依存する考え方を改めていかなければ
いけないのではないだろうか。

にっぽん、ちゃ、ちゃ、ちゃ。
by l-cedar | 2008-05-25 22:13 | 日々