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高田米治郎が”日々”の出来事や読んだ本について感想文を書きます。


by l-cedar
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松子さん

嫌われ松子の一生

今日からロードショーです。中谷美紀さんの主演で、この本が映画になります。中谷美紀さんは、松子を演じるために女優を続けてきたというコメントを残したほどの原作です。っていうより、映画の宣伝で、この本のことを知りました。ストーリーを何かで知りました。松子さんの人生、中学校の先生から、トルコ嬢です。なんか、中学の先生から、まわりまわって、いろいろと職業を経験して、トルコ嬢に辿り着いたということでもないみたいで、中学校の先生から、いきなり次の仕事がトルコ嬢、というところに興味を覚えました。すごい人生です。学校の先生になるのって、学校で教職課程を取って、先生になるぞって、その意思を持続しながら、なるものでしょう。たぶん。そうしてなった先生から、辞めて、いきなりトルコ嬢です。これだけで、この本に対する私の読書意欲はメキメキともたげてきました。中途半端な教師人生から、あることがきっかけで、辞める羽目というか、逃げる羽目になり、三島由紀夫を目指す男と知り合い、彼を食べさせることから、トルコ嬢を目指し、彼との別れの後、中州のトルコで一番になっちゃうんです。しかも、トルコ嬢を続けるための努力っていうか、プロのトルコ嬢って、ここまで努力して、続けていることが分かって、こんなすごいプロ意識って、サラリーマン人生を費やしている私から見ると、頭が下がりました。松子さんの人生、イヤァー、これって、上がったり、下がったり、回ったり、と最新のジェットコースターのような人生です。しかも、この本の冒頭で、松子さん、殺されているんです。人の一生を書いている小説で、その人が、最初にもう殺されているんです。松子さんの最期って、死んじゃう、というか、寿命を全うするんじゃなくて、殺されるんです。もちろん、殺された理由って、最後に出てくるんでしょうけど、この殺され方って、この人の一生を語っています。でも、読了した後、今まで読んだ本の中で、ものすごく記憶に残ったことは、私でも認識できましたが、作者が何を言いたいのか、今ひとつわかりませんでした。山田さん、何が言いたいのですか?

嫌われ松子の一生   上   山田宗樹 著  幻冬者文庫 ¥571+税 ISBN4-344-40561-7

嫌われ松子の一生   下   山田宗樹 著  幻冬者文庫 ¥600+税  ISBN4-344-40561-7
by l-cedar | 2006-05-28 21:55 | 感想文