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高田米治郎が”日々”の出来事や読んだ本について感想文を書きます。


by l-cedar
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日本人としての美徳?

日産自動車のゴーン社長は「雇用の約1割を担う自動車業界は
国にとっても大事で、(窮状を)無視してはならない」と、
さらに仏独政府がそれぞれ自国の自動車産業への資金繰り支援に
乗り出したことや、欧州連合(EU)に業界として
総額400億ユーロ(約4.9兆円)の資金支援を求めていることにも触れ、
「正常な資金繰りにしてほしいと求めているだけで、
救済を頼んでいるのではない」と述べ、日本の自動車業界から同様の声が
上がらないことについて「誰も自分が問題を抱えていると
見られたくないから、言い出さないのだ」と、消極姿勢に不満げだ。

まさに、このゴーン社長の日本の自動車メーカーへの日本的な発想への
警鐘であろう。”武士は食わねど高楊枝”という言葉があるが、
これが日本人としての美徳なのだろうか?
食わなければ、自分だけではなく、まわりも死んでしまう。
トヨタが全工場で週休3日にするという。

企業の経営責任というアメリカ的な考えが蔓延して、
言い出せないというのが本音であろう。ならば、国の側から
救済を言い出すことはできないのであろうか?
政治家や役人は見て見ぬ振りか?
やはりこの国は・・・。

モノを作り続けることによって、利益を得て、企業を存続させる。
これは、一見当たり前のことのように見えるが、いつか終りは
来るのではないだろうか。これは自動車業界だけでなく、
すべての企業が抱えているジレンマだ。
コンピュータのWindows、そして、CPUのIntelなど、
もうこれ以上、OSの機能アップ、CPUのスピードアップ、
はっきり言って必要ない。しかし、企業として雇用を守るため、
果てしない機能アップ、スピードアップをしていかなくてはいけない。

電化製品、直すより新しいものを買うほうが安い。
豊かになった日本、何でも捨てる文化になってしまった。
”もったいない”キャンペーンというのがあるが、
これも日本人としての美徳を世界に広げるキャンペーンだ。
日本人としてのいろいろな美徳を世界へ、
いや、その前に、日本の中でもう一度見直す必要がある。
一番見直すのは、政治家と役人だ。

にっぽん、ちゃ、ちゃ、ちゃ。
by l-cedar | 2008-12-16 22:55 | 日々